クールなヒーローに甘いお菓子を。
「今までたくさん我慢してきたんだろうしさ?」
本当は、寂しがり屋なんだろ?
いつから一人暮らししてんのか知らないけど、料理作ったくらいで毎回あそこまで嬉しそうにするんだ。
好きで一人暮らししてるわけじゃないことくらい分かる。
「いつまでも強がったって、いい事ないんだから。な?」
そう言って、そっと軽くちあの肩を引き寄せた。
小さな子供をあやすように、ポンポンとちあの背中を規則的なリズムで叩いてやる。
ちあは、大声を上げることもなく、俺の胸に顔を埋めて小さく泣いた。