キミじゃなきゃダメなんだ


「くっ...。いい友を持ったもんだねぇ私は....涙が止まらないぜ...」

「誰なのよあんたは」


眉間に手を添えて泣く真似をする私に、チョコちゃんは呆れた顔をして、里菜はやっぱりキャハハと笑う。


ほんと、私はつくづく友達に恵まれてるよ。おばちゃん感動で前が見えないよ。


ありがとう、ふたりとも。


私が私であれるのは、間違いなくふたりのおかげだ。


「いい子には飴ちゃんをあげよう」

「わーいやったぁ。マル、ありがとー」


近所のおばちゃんの真似してふたりに飴をあげていると、クラスメイトの女子に「マルー」と呼ばれた。



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