キミじゃなきゃダメなんだ
「二年の先輩が呼んでるよ」
えっ、まさか!
私と里菜、チョコちゃんが同じ人物を思い浮かべて教室のドアの方を見る。
けどその瞬間、私達のテンションはガクンと下がった。
...そこにいたのは、女子の先輩。
しかも、五、六人でこっちを見てる。
てゆーか主に、私を見てる。
汐見先輩じゃなかった.....
里菜にいたっては、あわよくばも狙っていたのか、「松原先輩いないんだけどまじ意味わかんない」とキレ始めた。
「またか....」
チョコちゃんが苦い顔をして女子の先輩たちを見つめる。
私は、ため息をついて席を立った。
そう、『また』だ。
二年の女子の先輩方に呼び出されるのは、もうこれで三度目になる。