キミじゃなきゃダメなんだ
「たぶん今からあの女の人、駅にさっきのこと届けるつもりよ。イケメンも着いてくっぽいし、あんたも行きなさい」
「え?私も?」
「あんたも見たんでしょ?痴漢現場」
あ、そっか。
「女の人も、人がいた方が安心するんじゃなーい?さっきあんな目に遭ったんだもん」
里菜が女の人を見つめて、そう言う。
私は「わかった」と言って、里菜とチョコちゃんと別れた。
うーん、学校は遅刻になりそうだけど、事情を説明すればなんとかなるよね。
私は、慌ててイケメンさんと女性のもとへ走った。