キミじゃなきゃダメなんだ


さすがに汐見先輩くらいのイケメンレベルになると、ご自分がどれだけおモテになるのかわかっちゃうのかもしれない。

それによって、先輩と仲良くなった私みたいな女子が、周りからどんな風に見られるのかも。


....もしかしたら先輩は、はじめからその可能性も、ちゃんと考えてたのかな。



「.......」

「正直に言って。呼び出されてるんでしょ?」

「.......えー、と」

「今日で三度目だって聞いたけど」


だから誰だよチクったのー!


「......いや、あれはその、べつに」

「もう呼び出された原因も知ってるから。隠しても意味ないよ」

「.......」

「ほら」


あんなにニッコリ笑顔で嘘ついちゃった手前、アッサリ認めるのもこれまた恥ずかしい。

隠したくなる私の気持ちをどうかお察し下さい。



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