キミじゃなきゃダメなんだ
「えええ....?いつ聞いたんですか?」
「今日の掃除時間にばったり会ったんだよ。そのとき君はいなかったんだけど、里菜?って子が、僕の横にいた諒に話しかけてきて」
なんか成り行きで聞いた、となんでもないように言う先輩。
諒って....松原先輩だ。
チクったのが最も身近な人物だとわかって、一気に脱力。
り、里菜...チョコちゃん.....。
確かに呼び出しの件について、『汐見先輩に言わないで』とかは特に私は言わなかったけど。
里菜は、松原先輩と仲がいいからなぁ。
まぁ、仕方ないか。実際時間の問題だった気はしなくもない。
さすがに三度も呼び出しくらってるんだから、私が二年の女子に目をつけられてることが、先輩の耳に入ってもおかしくないよね。
あのふたりを責めるのは、お門違いだな。