キミじゃなきゃダメなんだ


「...まだ、自分が悪いって思いますか?」

「....少しね」

「.......」


少しって言いながら、顔はかなり思い詰めてるんだけど。

うーん。できれば気にしないでほしいんだけどな。


確かにせまーい女子の世界で、ひとつ上の先輩たちから嫌われまくってるっていうのは、あんまり良い状況じゃないのかもしれないけど。

私は部活に入ってないし、日常の中でよく話す先輩なんて、それこそ汐見先輩しかいないし。


正直言うと、呼び出されたときに相手するのが面倒ってだけで、目をつけられてること自体はそこまで気にしてない。私は。


いやまぁ、今日みたいにあからさまに馬鹿にされると、ちょっと傷つくけど。私も一応女の子ですし?一応。


今のところ私が気にしてるのは、私が誰から見ても汐見先輩と釣り合ってない、ってことくらいだ。


でもそんなこと、先輩に言っても仕方ないし。

気にしなくていい、って言ってくれるだろうしね。この目の前の、優しい先輩は。




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