キミじゃなきゃダメなんだ
「格好悪い!?先輩が!?そうだとしたら人類の半分以上の男性が虫けら以下になりますよ!」
「....そういうことじゃないんだけど....それはえーと...褒めてくれてるの?」
「事実を述べています!」
「...そう。確認だけど、君は僕の顔立ちをどう思う」
「最高に格好いいと思います!」
「.....ありがと」
はっ。
思わず正直に答えてしまった。
先輩を見ると、なんかちょっと嬉しそうだったから、とりあえずそれ以上は何も言わないことにした。
....『格好いい』なんて、今まで色んな人に言われてるでしょうに。
私なんかの言葉で、クールな汐見先輩が一喜一憂してくれる。
それは私にとって、今までになかった出来事で、くすぐったくて、ドキドキして。
....誰かに想ってもらえるって、スゴいことなんだな。