キミじゃなきゃダメなんだ
「え、えと、....あの」
ごめんなさい、って謝るのもこの場合おかしいし。大丈夫かな、先輩を、傷つけてないかな。
ものすごく不安になったけど、先輩から返ってきたのは、「うん」という肯定の言葉だった。
....えっ?
顔を上げると、先輩も私を見ていた。
...ほんの少し、顔を赤くして。
「...今年はちょっと、頑張ってみる」
って、言った。
「.....え」
頑張る、んですか。
先輩。
その、突然の心境の変化に驚いていると、先輩は恥ずかしそうに私から目をそらした。
「....頑張ったら、応援してくれるんでしょ?」
......う、え。
私?
そ、そりゃ、もちろん応援はしますけど。
そのとき、自分が数日前に言ったことをふと思い出した。