キミじゃなきゃダメなんだ



「ふぁぁ、...ねむーい」

「マル、今日あくび多いねぇ。昨日ちゃんと寝た?寝不足はお肌の大敵だよぉ~?」


そんなことを言って、里菜が私の頬をむにむにと摘まむ。

里菜は女子力の塊のような女子で、キャピキャピしている。

なんていうか、THE女子!!って感じ。私とは正反対だ。


里菜は女子高生らしく髪をくるくるに巻いたりしてるけど、私は肩口までのボブ。

化粧っ気もないし、自分で自分が心配になったりならなかったり。



「昨日はねー、遅くまで録画してたドラマ見てたんだよねぇ。弟がなかなかテレビの主導権譲らなくて」


私は昨日の夜の出来事を思い出して、ムッとした顔をする。

ホントうちの弟は、姉を敬う気が全くない。

そのうち天罰が下ればいい。おかげで姉は睡眠不足なのだ。


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