キミじゃなきゃダメなんだ
私ももう一度、正直になろう。
先輩が好きだって言ってくれた私のまんま、先輩と『友達』になろう。
なんだ、決意してみればとても単純なことだった。
柄にもなく悩んでみたけど、やっぱり結局意味はなかったんだ。
「.....ありがとうございます、先生」
ず、と鼻をすすってお礼を言うと、先生は「私は何もしてないわよ」と笑った。
...ううん。今の話を聞けなかったら、きっと私、へこたれてた。
私が他の女子達の嫌がらせでへこたれたら、それこそ彼女達の思うツボだ。
きっと彼女達は、私が先輩の『友達』でいることに疲れて、先輩から離れていくことを望んでるんだ。
そうはいくか。
絶対思い通りになんかなってやらない。
こんな寒い時期に水ぶっかけてきたこと、一生根に持ってやる。
「私、頑張ります」
ぐいっと涙を拭いて言うと、先生は「応援してるわ」と笑ってくれた。