キミじゃなきゃダメなんだ
「んんー...そうかなぁ。そんな大したことはしてないよ。私がやりたいようにやっただけだもん」
「その、『やりたいようにやれる』っていうのがすげーんだよ。俺も、もう見てるだけはやめようって思った。次に同じようなことがあったら、俺もちゃんと口に出すって決めたんだ」
だからお前も頑張れ、と言われた。
....あれから、江藤さんを含む一部の女子たちとは、気まずいまんまで。
クラスメイトである児玉くんが何かを察してても、おかしくないんだよね。
元気付けてくれてるんだ。
でも、嬉しいな。
あのとき、やっぱり行動してよかった。
児玉くんはニカっと笑って、私の頭をぽんぽん撫でた。
「お前のこと、すっげーって思う。だからさ、もっと自信もっていーよ。堂々としてろよ」
「....うん。ありがと」
たとえ認められなくても、理解されなくてもいいって、思ってる。
だけどやっぱり、共感してくれる誰かがいるのは心強いし、味方がいるのは安心するんだ。
児玉くんの言葉を、私は純粋に嬉しいと思った。