キミじゃなきゃダメなんだ


「....っ、けほ、はぁ、はぁっ?」

「だからぁ、好きなんでしょ?先輩のこと」

「........」

「いい加減認めればいいのにぃ」


ねえチョコちゃん、と里菜がチョコちゃんに同意を求める。

チョコちゃんはその通りだと言わんばかりに頷いた。


「......そ、そ、そう、見える?私」

「見える」

「てゆーかぁ、このあいだの体育祭でそうならなきゃあり得ないよ。先輩の頑張りはマルもわかったんでしょ?」

「.......それは....」


わかってるよ、充分に。

先輩が素敵な人だってことも、その気持ちの強さも。


私はもう、じゅーぶん知ってるんだ。


....だけど。



「....今のこの気持ちが、好きってことなのかな.....」



私の言葉に、里菜とチョコちゃんが目を見開いた。



< 271 / 549 >

この作品をシェア

pagetop