キミじゃなきゃダメなんだ
あやふやなんかじゃない、絶対すぐには消えない。
そういう、強い気持ちが、ある。
だからこそ、わからない。
...どこからが、恋?
人によっては、今の私の気持ちを『好き』だと言えるんだろうけど。
私は......
「マルーっ」
クラスメイトに呼ばれて、頭を切り替える。
「なにー?」
顔を上げると、私を呼んだ女子が教室のドアの方を指差していた。
そして私を見て、ニヤリと笑う。
「汐見先輩が呼んでるよ~」
えっ....先輩!?
びっくりして、思わずガタンと音を立てて席を立った。
「汐見先輩から来るって、珍しいわね」
「ねえマルぅー、松原先輩いるー?」
「えっ、あ、えーと、いないっぽい」
「ちぇー残念。マル、いってらっしゃーい」
里菜が頬を膨らませて、手を振る。
私は何故かドキドキしながら、扉の方へ向かった。