キミじゃなきゃダメなんだ


「...ごめんなさい。ほんとになんでもないので、お話を続けてください」


素直に謝ると、やっぱり先輩は不思議そうな顔をする。

でも私なんかの心情をいちいち気にしていたらキリがないと気づいたのか、「わかった」と言った。



「それで...僕が言った、『お願い』なんだけど」



きた。

一体なんだろう。

ご褒美的なやつかな。私なんかがあげられるご褒美なんかないと思うんだけど。


「な、なんでしょうか。私にできることなら良いですけど」


色々な可能性を覚悟して先輩を見つめると、彼は何故か顔を赤くさせた。えっ。


「.....あのさ。今月、暇な日ってある?」

「...暇な日?ですか?えっと、水曜日の放課後は里菜とチョコちゃんと遊びに...」

「ああいや違う、休みの日」


....休みの日?



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