キミじゃなきゃダメなんだ

┗『友達になる』ということ




先輩と『お友達』になった日から三日後の朝、先輩を見かけた。


校門から校舎までの、なんてことのない道のりだ。

やっぱり学年が違うと、会う機会も少ないよね。



汐見先輩は、なんだかチャラい感じの茶髪の先輩と歩いている。

その姿を後ろから見ていると、里菜が隣で私の腕をつんつんしてきた。


「ねえねえマルっ、汐見先輩のとこ行こうよ、ねっ!?」

「えっ」

「友達になったんでしょ?ほら、挨拶しに行こうよ!一緒に行ってあげるから」


挨拶?

そ...そっか。

先輩だし、見かけたら挨拶するのが常識だよね。うん。


....でも、里菜のこのウキウキ具合はなに?


< 40 / 549 >

この作品をシェア

pagetop