キミじゃなきゃダメなんだ
┗『友達になる』ということ
先輩と『お友達』になった日から三日後の朝、先輩を見かけた。
校門から校舎までの、なんてことのない道のりだ。
やっぱり学年が違うと、会う機会も少ないよね。
汐見先輩は、なんだかチャラい感じの茶髪の先輩と歩いている。
その姿を後ろから見ていると、里菜が隣で私の腕をつんつんしてきた。
「ねえねえマルっ、汐見先輩のとこ行こうよ、ねっ!?」
「えっ」
「友達になったんでしょ?ほら、挨拶しに行こうよ!一緒に行ってあげるから」
挨拶?
そ...そっか。
先輩だし、見かけたら挨拶するのが常識だよね。うん。
....でも、里菜のこのウキウキ具合はなに?