キミじゃなきゃダメなんだ


にわかには信じがたい。

海はおろか、宇宙より広い心の持ち主だ。汐見先輩は。


昨日の帰り、電車を降りて家まで送ってもらう途中でそう言うと、『百合限定ね』と苦笑いされた。なるほどな。恋が成せる技らしい。


で。


問題はここからだ。

私はできるだけ早く、先輩に告白しなきゃならんわけですが。


まず、どう切り出せばいいんだ?



「.....『先輩っ。私、先輩のこと好きになっちゃったんですけどぉ...責任とってくださぁい!』」

「誰だよ」


大きな目をパチパチさせてふざける里菜にチョップをかます。


教室に着くまで、チョコちゃんに怒られまくった。

そして、『今日中に告白しろ』と言われた。まじすか。




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