キミじゃなきゃダメなんだ
「ではでは行きましょうかっ、マルさん!」
里菜に背中を押されながら、先輩たちの方へ歩く。
うう...汐見先輩と話すの、あれ以来なんだけど。
『お友達になりましょう』以来なんだけどぉっ!
「し...汐見先輩っ」
ドキドキしながら、後ろから声をかける。
先輩たちが振り返って目が合うと、さらにドキリとした。
声をかけてきたことに驚いているのか、汐見先輩は意外そうな顔で私を見ている。
「お...おはようございます」
「...おはよう」
き、緊張する。
友達になりませんか、なんて言っておいて、我ながら情けない。
すると、隣の松原先輩が面白そうと言わんばかりの顔をした。