キミじゃなきゃダメなんだ


...先輩の肌、きれい。

てゆーか白い。

ぼんやりとそんなことを考えていると、彼の唇が離れていった。


「....百合」

「....なんですか...」

「初めて?」

「当たり前ですよ...」

「ふ。僕も」


心底嬉しそうな顔で、彼は笑う。

そして、綺麗な瞳がまた近づく。

自然と、目を閉じた。

塞がれた唇が、熱かった。




「....先、輩」


たぶん四回目。が終わった合間に、口を開いた。


「何?」


目の前のひとはなんだか余裕がない。

目がなんか怖い。お化け屋敷に私を無理矢理連れていったときに似てる。


喋りたいのに、塞がれる。一度にこんなにするもんなのかな。キスって。しかも初めて。



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