キミじゃなきゃダメなんだ
さあ、今日のメインミッションだ!
十二月。
恋人たちの十二月だよ!!
ぐっと箸を持つ手に力を込めて、先輩を見据えた。
「くっ....クリスマス!せ、せ、先輩は、何かご予定、ありますか!?」
言えた!言えたぞ!
そう、クリスマスだ。
十二月といえばクリスマスだよ。
あれじゃん、日本のクリスマスは、恋人たちのものだっていうじゃん。
今までは『彼氏とかいない人間には酷な祭りだぜ...』とか悟りを開いていたけど!
やっと!私も!聖夜の幸せの一員になれるかもしれん立場に....!
「............」
先輩は、何故かポカンとしている。
えっ、何か言ってよ。
こ、恋人にクリスマスの予定を訊くのは、変なことじゃないよな?
大丈夫か?間違えてないよな?
彼氏にクリスマスの予定を訊くという初めての体験にテンションが上がってしまったかもしれないけど、そこはどうか許してほしい。
不安になってきて、ちらりと先輩の様子を伺うようにして尋ねた。