I先輩
 


私は思わず、叫んでいた。



だって…

せっかく、先輩たちと仲良くなれてきたのに…

もっと色んなこと知りたいのに…



「ことりちゃん…」



カズ先輩は下を向いてるわたしの前にきてしゃがむと、わたしの顔をのぞきこんだ。



「もしかして…
俺のこと好きになっちゃった?」



……………は?

目尻にたまっていた涙が一気にひいた。



「どっ…どうやったらそうなるんですかっ!!」

「あれ、違うのか」

「違いますっ!!!」



全く…こっちは真剣に言ってるのに!

わたしはドアの前に立って、先輩たちの方を向いた。



「もうっ!!わたしがなんとかしますからっ!!!」



そう言って勢いよくドアをしめた。










取り残された先輩たちはというと…



「大丈夫…ですかね…?」

「…ま、まぁ大丈夫っしょー!」



…………不安、だった。



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