I先輩

涙の種類

 


次の日も…

また次の日も、カズ先輩は部活に来なくて

3日後にやっと…



「やぁやぁみんな久しぶりーっ♪」



何事もなかったかのように部室にやってきました。



「もー先輩っ
何してたんですかっ!!」

「夏目先輩っ!!!」



大きな声がして振り向くと、涙目になっている梨乃ちゃんが立っていた。



「この間はごめんなさい…」



片手で目を擦りながら梨乃ちゃんが言った。



「いや、なんか俺こそごめん…
つーか気にしてないしっ!」

「ほんと…ですか?」

「ん、それより今日は約束の期限の日ですよ皆さん」



カズ先輩が片手を机に置いて言った。

期限って…

……あ、そうだった



「あとはこの紙に理事長にサインをもらうだけですね」



槇先輩が1枚の紙を出した。



「おし、それは部長の俺の仕事かなーっ」

「よろしくお願いします」



カズ先輩が槇先輩から紙を受け取った。


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