I先輩
 


「あ。」



風が吹いた途端、一人が見ていた女の子のスカートが捲れた。



「くまさんのパンツ!!」
「くまのパンツ…」



二人は顔を見合わせると、ニヤッと笑った。



「決めた!あの子入れよっ」

「奇遇だな…俺も今お前と同じこと考えてたよ。」



二人はまた笑って外を眺めた。

校舎に入って来る少女が見えた。



「行きますか!」

「………おし」



二人は立ち上がって教室を出た。










「困ったな……」



母親譲りの方向音痴で、さっそく迷子になってしまった。

だって実際こんな広い学園で迷うなって方が無理だよ

それにしても…これからどうしよう

下を向きながら考えなしに歩いていると



―ドンッ


「わっ!」



壁にぶつかった

ん…壁?
それにしてはかたくない…

足元を見ると、わたしの目の前には…男の人の足

じゃあ…壁の正体はもしかして……



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