I先輩
嘘の友情
「琴璃ちゃんっ」
「あ、梨乃ちゃんおはよ」
ある日の朝、梨乃ちゃんがわたしの教室までやって来ました。
「今日ね、部活お休みだって。」
残念そうに言う梨乃ちゃん。
「そっかー、わかったありがと」
「ううん。じゃ、明日ね」
梨乃ちゃんは片手を振って廊下をパタパタと走って行った。
部活休みなんてそういえば初めて。
今日は家でゆっくり千彰先輩に教わったゲームの必殺技のおさらいでもしよっと
次の日も梨乃ちゃんは教室にやってきた。
そしてまた用件を告げると走って行ってしまった。
「今日も休みかー…」
「え?」
わたしが自分の席に着くと、ユズちゃんが驚いた声を出した。
「あたし昨日部室の前通ったけど普通にみんないたよ?」
え…
じゃあ梨乃ちゃんが嘘ついてるっていうの?
でもなんで…?