I先輩
 


気付いたらあっという間に次の日で…



「後輩から聞いたよ、毎日家事とか大変だね。
よかったらこれ…」

「ありがとうございますっ」



梨乃ちゃんは笑顔で男の人を見送るとゆっくり部室のドアをしめた。



「はい、99個目」



ドサッとチョコの入った紙袋を机の上に置いた。



「ところで…」



梨乃ちゃんはわたしを見てニヤッと笑った。



「琴璃ちゃんは何個もらったのかなー?」

「あ!教室に忘れ物してきちゃったっ!!行ってくるねーっ」

「あ、逃げた」



わたしはダッシュでその場を逃げた。

まさか0個なんて…言えない










わたしは誰もいない教室に戻って自分の席につくと、机の中に手を入れた。



「あれ?」



机の中から物を取り出すと、2年生の教科書

なんで2年…

もしかしてと気付いた時には遅かった



「なにしてんの?」


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