I先輩
「今聞ーたとおり俺はたか、よろしくうさぎちゃん」
「うさ…?……っ!!?」
わたしは慌てて捲れているスカートを直した。
「たかみっけ!」
たぶん、さっき先輩を呼んだ女の人たちが教室に入ってきた。
お化粧ばっちりの美人さん…
「ねー、いい加減教えてよ誰にプレゼントあげたのー?」
「だからまだあげてねーって」
「じゃあ誰ー?」
語尾を伸ばしながら言う女の人に、先輩は迷惑そうに頭をかいた。
するとスッとわたしの肩に重みがかかって、急に先輩の肩に引き寄せられた。
「この子だけど?」
「「なっ…!!!」」
「え……わたしですか!?」
理解をするのに少し時間がかかった
慌てて横の先輩を見上げる
女の人たちからは鋭い視線がわたしに向けられていた。
「だっ…だってたかその子、千彰んとこの部活入ってる子だよ!?」
「え、そーなの?」
「はっ…はい!」
慌てて返事を返せば、
「ふぅん…」
と言って先輩がニヤッと笑った。