I先輩
「あ!?なんだよお前らっ
じゃー七の段、言ってみ?」
「「……………」」
「ほら言えねーだろ」
いや、違うんです、完全に逆です先輩。
「それよりアレ、いーんですか?」
梨乃ちゃんが無理矢理話を変えて、カズ先輩を指差した。
みんな一生懸命勉強してるっていうのに…
カズ先輩は堂々と爆睡中
「あー、なんか知んねーけどアイツ頭いーんだよな」
「陰で頑張る派ですかね」
しばらくして…槇先輩は塾があるから、梨乃ちゃんはバイトがあるからという理由で帰ってしまった。
今部室にいるのはわたしと千彰先輩と、未だに爆睡中のカズ先輩。
「そういえば先輩、ひとつ聞いてもいいですか?」
「勉強のこと以外ならな」
大丈夫です、それは絶対に聞きませんから
「たか先輩、って知ってますか?」
わたしが聞いた途端、千彰先輩の手が止まった。
「たか…?って?」