I先輩



「あ!?なんだよお前らっ
じゃー七の段、言ってみ?」

「「……………」」

「ほら言えねーだろ」



いや、違うんです、完全に逆です先輩。



「それよりアレ、いーんですか?」



梨乃ちゃんが無理矢理話を変えて、カズ先輩を指差した。

みんな一生懸命勉強してるっていうのに…

カズ先輩は堂々と爆睡中



「あー、なんか知んねーけどアイツ頭いーんだよな」

「陰で頑張る派ですかね」











しばらくして…槇先輩は塾があるから、梨乃ちゃんはバイトがあるからという理由で帰ってしまった。

今部室にいるのはわたしと千彰先輩と、未だに爆睡中のカズ先輩。



「そういえば先輩、ひとつ聞いてもいいですか?」

「勉強のこと以外ならな」



大丈夫です、それは絶対に聞きませんから



「たか先輩、って知ってますか?」



わたしが聞いた途端、千彰先輩の手が止まった。



「たか…?って?」


< 56 / 152 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop