I先輩
―ガラッ
…………来た!
そう思ってドアの方を見ると、
「たか…せんぱい?」
なぜかそこにはたか先輩がいた。
「久しぶり、うさぎちゃん」
「…っ!うさぎじゃないです!!ことりです!!」
「そっか、ことりちゃんて言うんだ」
先輩は部室に入ると、静かに戸を閉めた。
そういえば千彰先輩に会うなって言われてから、ずっと見てなかった…
先輩はニッコリ笑うと段々と近づいてきた。
「実はさー…俺、君が欲しくてたまらないんだ、ことりちゃん。」
「えっ?」
わたしが…欲しいって…どういうこと?
「な…んで…ですか?」
「千彰を壊す」
そう言ったたか先輩の目はすごく怖くて、逃げ出したくなった。
わたしの足は、自然と後退りしていた。
―トンッ
背中には壁があって、真横には先輩の手、正面には先輩の笑った顔
これは…もしやピンチ?