I先輩
先輩はフッと笑うと、だんだん顔を近づけてきた。
「……っ!?」
唇が触れ合うまであと数センチ…
わたしはとっさに顔を横に反らした
「そーゆーのはっ!
好きな人とじゃなきゃダメなんですっ!!」
「なんで?だって夏目とはしてたじゃん、保健室で?」
それはっ…!!
「それは、わたしがカズ先輩のことが好きだからです…!!」
無意識のうちに出た言葉
わたしは…カズ先輩がすき
―ドカッ
「…俺とことりちゃんの熱々キスシーンを盗み見とか趣味わりーな」
「……お前もな。」
「カズ先輩!!!」
カズ先輩が足で蹴ったドアは前に倒れて…
てかっ!!
「あっ…熱々なんかっしてないじゃないですかっ!!」
「あれ?そうだっけ?」
先輩はとぼけたように首をかしげてニッと笑った。