I先輩
 


「つーか、お前ら今の状況わかってんの?」



たか先輩がわたしたちを交互に見て言った。



「は?それ以上俺のことりちゃんに近づいたら、お前殺すよ?」



"俺の"…?

カアッと顔が熱くなっていくのがわかった。

たか先輩は眉間に皺を寄せると、少しずつわたしから離れた

カズ先輩がキレると、やっぱりものすごく怖い



「お前の目的千彰だろ?
関係ないやつ巻き込んでんじゃねーよ」

「あいつが、むかつくんだよ
こうでもしないと俺の憎しみは解放されねーだろ…俺だけが、苦しいだけだろ」



二人が、わたしの知らない話をする。



「お前、自分ばっかじゃん
千彰の苦しみとか考えたことあんの?」

「知らねーよそんなの
あいつは…少なくとも、いい思いしかしてねーだろ」

「…っとにバカだよな、お前も千彰も」


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