「好き」を乗せた紙ヒコーキ
「ママ〜!隣に越してきた人たちが挨拶にきてるよ!」
あたしがそうママに伝えると、ママはソファから立ち上がり、「ほんと?」と言いながらも玄関まで歩き出した。
あたしもママの隣に立って歩き出す。
ママの隣に立って気がついた。
あたしがママよりも背が高くなっていることに。
小さい頃、ママは背が高くて、スタイルが良くて、細いってイメージだった。
顔もすっごく美人で、髪はサイドでお団子にしてて、薄い茶色の髪の毛がすごく似合う。
そんなママみたいになるのがあたしの夢だった。
あたしも大きくなったら、ママみたいになるんだーー!って。
でも、あたしはもうママの身長を越してしまったんだ。
スタイルは良くないけど、一つママに近づくために成長できたのかな。
あたしもはやく、化粧をしてキレイになりたい。
アクセサリーや服をいっぱい買って、オシャレをする。
絶対楽しいもん。
ああ、はやく大人になりたい…