天然王子

予想外のその先

 

「あのさー」

「あ、俺の今日の予定?実はさぁ…デートなんだヨネ☆」

「……………」


先日、ある男に異変が起きた。


『実はー…人生史上初の彼女できちゃいました!!』


このあいだ、佐竹から聞きたくもない自慢話をされた。

佐竹が今まで女の子に告った数、120回

その内フラレた数、120回

今まで全敗してきた佐竹に、やっと彼女が出来たらしい。


「うーわ佐竹に先こされたとか最悪ー…海で足つってそのまま沈めばいいのに〜」

「ちょ…それ
なにげひどくない?」


眉毛を下げてなぜかニタニタしながら佐竹が言った。


「ま、今の俺は愛のパワーがあるから何言っても平気サ☆」

「きも…帰れよ」

「うざ…帰れよ」

「頼むから視界に入らないで」

「いや、さすがに大勢に一気に言われるとヘコむんですけど…」


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