天然王子
「やだよ」
「えぇ、なんで!?」
学校に着いてから紗和に委員会を変わってと頼むと、ソッコーで断られた。
「あんたバカじゃないの?
あたしがそんなめんどくさいこと引き受けるとでも思った?」
もちろん、最初から期待はしてませんでしたよ
でも…
「…親友の頼みなのに?」
「うん、無理」
紗和さん?今私たちの友情にピキッてヒビ入った気がしたよ…?
「てか、委員会王子と一緒でしょ?王子に会いたくないの?」
「………うん、今はあんま見たくない」
「ハァ…またあんたは何か余計なことでも考えてんでしょ」
眉を下げて紗和がため息を吐く
あー、やっぱり紗和には言わなくても何でもわかっちゃうんだなぁって思った
「実際、あたしはハルがどんなことで悩んでんのかとかわかんないよ」