天然王子
田熊ととか…緊張感が一気に無くなった。
『じゃーA組の1番から仲良く手つないでGO!』
「「は?」」
待って…
今手つなぐって…?
てことは王子も誰か他の女の子と手つないで………?
私だってつないだことないのに!?
そんなの…
「絶対イヤ!!!!」
「おい俺に失礼だぞお前
俺だって嫌だっつーの」
あ、いや今のは別に田熊に言ったわけじゃなくて…
『では19番GO〜っ!』
「あ、とりあえず行くぞ」
田熊にグイッと腕を引っ張られる
ズンズンと進んでいく田熊が今日だけはたくましく見えた
…あ、シャレじゃないよ?←
「……よし」
田熊は人の姿が見えなくなったのを確認すると、パッと手を離した。
「ねー、てか肝だめしとかいって実際何すればいーの?」
「は?お前さっきの説明聞いてた?」
「ん、全然★」
笑顔で自信たっぷりにそう言うと深いため息が聞こえた。