天然王子
―ギシッ…ガタガタッ…
「かったぁ゙ー!」
器具室につくと、私は予想以上に固くて古いドアに苦戦していた。
普段あんまり使ってないんだろうなぁってわかる。
やっとの思いでドアを開けるとそこには、使われていない物の数々…
「かんぺき物置じゃん…」
こんなとこに王子がいるのかと疑った時…
窓際の壁によしかかり眠っている人を見つけた。
長いまつ毛、綺麗な顔立ち、自然な茶色の髪の毛…それはまさしく私の捜していた人だった。
「王子…」
やっぱ当たり前だけど普段カッコイイ人は寝顔もカッコイイんだな…
私は起こさないようにそっと王子に近付いた。
―バキッ
「え」