天然王子
 

「っ…おーいしーい!」
「うま!」


私たちの歓喜の声?がお店の中に響く。

いつにもなくハキハキとしゃべる王子は、どこか新鮮だった。


今私たちの前には

抹茶と小豆と白玉と…なんか色々、とにかくなんかいっぱい入ってるパフェが…!

もう、一くち口に含んだだけで…


「しぁーわせーっ!」


私はほっぺに手をあてて叫んだ。

ほっぺたがとろけそう、ってこんな感じだったのか!

まさに初体験


「やったね!当たりだったね!!」


私が王子に向かって言うと、王子は小さく頷いた。


「…アイスに…ハズレなんかない」

「だよねー!」


そうだ、アイスは王子の大好物だった

思えば前に王子にアイスを貰ったことあったっけ

あの時は、まさか王子と付き合えるなんて思ってなくて…

今、こうして一緒にいられることが、すごく嬉しい。


「ふふっ…」

「なに?」


笑っている私を見て、王子が不思議そうに聞いた。


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