天然王子
 

「なに、王子?」

「うん、今日もカッコイイよ☆」


私は後ろからした声に振り向いてニカッと笑った。

声の主は紗和(サワ)だ


「ってかハル、担任呼んでたよ」


そう言うと紗和は自分の席に着いた。

紗和は王子には興味ないらしい。


「なんで?」

「さぁ」


あ、私は時田春香(シュンカ)
みんなにはハルって呼ばれてる。

なんか朝っぱらから先生に呼び出しくらったみたい…


「じゃあ行ってきます」

「行ってらっしゃい」


紗和に見送られ、職員室に向かった。


―ガラッ


「せんせぇーなにー?」

「おい、まずは戸ノックして"失礼します"だろ。」

「いーから早く用件言ってよー」


あたしは職員室のソファにだらんと座った。


< 2 / 199 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop