天然王子
「なに、王子?」
「うん、今日もカッコイイよ☆」
私は後ろからした声に振り向いてニカッと笑った。
声の主は紗和(サワ)だ
「ってかハル、担任呼んでたよ」
そう言うと紗和は自分の席に着いた。
紗和は王子には興味ないらしい。
「なんで?」
「さぁ」
あ、私は時田春香(シュンカ)
みんなにはハルって呼ばれてる。
なんか朝っぱらから先生に呼び出しくらったみたい…
「じゃあ行ってきます」
「行ってらっしゃい」
紗和に見送られ、職員室に向かった。
―ガラッ
「せんせぇーなにー?」
「おい、まずは戸ノックして"失礼します"だろ。」
「いーから早く用件言ってよー」
あたしは職員室のソファにだらんと座った。