天然王子
 

佐竹は店に入ってくるなり、私の前の席に腰掛けた。


「なーに時田ちゃん
俺の手が必要なんだって?」

「まぁ…」


私は曖昧に返事をした

この異常にキラキラした目つきと妙なハイテンションが…どうも苦手。


「じゃー3対3で合コンでもやる?」

「え!合コン!?」


それはちょっと…未知の世界かも


「女の子集めてくれれば時田ちゃんのタイプ揃えるけど…」

「マジっすか」

「マジっす」


私はテーブルに置いてる佐竹の手を両手で力強く握った


「お願いします!」

「おっけー☆」


こういう時、友達多い友達って便利〜

誰かさんと違って!

私はさっきからこっちをチラチラ見ている店員を細目で見た。


「で、時田ちゃんのタイプは?」

「えっとねーまず背が私より高くてー…」


なぜかわずか数分で苦手だった佐竹と打ち解けてるし…

人間って不思議

その後日にちなどを決めて私たちは別れた。


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