天然王子
 

その後、私たちも軽く自己紹介をした。

しばらくしてカルボナーラを食べ終えた王子は質問攻めにあっていた。


「趣味は?」

「……昼寝」

「好きなタイプは?」

「……とくにない」


しまった…完全に王子モテてる…

私が話しかける隙なんて欠片もないじゃん

彰くんは歌ってるし、佐竹は私に今まで溜まっていたらしいグチを言ってくる。


「…そんでいっつも言われんのは重いだからね…なんで!?俺ってそんなウザい!?」


結構ウザいけど…本人にそんなことも言えないし…

仕方なく私は優しく佐竹の肩をポンと叩いた


「大丈夫、田熊も佐竹はウザいけど本当は良いヤツだって言ってたし、きっとわかってくれる子が現れるよ。」

「時田ちゃん…」


佐竹は思いっきり眉を下げて私を見た

なんか…犬みたい


「俺と付き合わない?」

「遠慮しときます」


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