天然王子
「ひでー!即答かよーっ」
私の返事に対し佐竹はそんなことをわめいている
そういえば佐竹見て思い出したけど、なにか忘れてるような…
あ!梅ケンのドラマだ!!
犬と会話ができる役のっ
すっかり録画するのを忘れていた私は鞄を抱き抱えてソワソワし始めた。
今帰ったら明らか空気読めてない感じかなぁとか、でも実際私一人いなくたって変わんないよなぁとか、一瞬に色んなことを思った。
―ガタッ
「……トイレ」
王子が急に立ち上がったと思ったら私の方を見て手招きした。
「?」
「…場所わかんないからついてきて」
「あ、はい…」
でも、なんで私が?
私は一応鞄を持って王子に続いて部屋を出た。