天然王子
 

職員室に入ってきたのは王子だった。

やばい…顔見れない

意識しちゃったら余計カッコイイんだもん…


「………プリント…」


王子はそう言うと1枚のプリントを先生に渡した。


「おー、ちゃんとやってきたな。
…そーだ時田」

「はい!?」


私は急に呼ばれて勢いよく立ち上がった。

若干、声が裏返ったけど…


「広瀬、委員だったよな?」

「………はい
寝てる間に勝手に…」


そんな大事な時に寝てたんだ、王子。


「時田と広瀬クラス隣の委員同士だし、これからお互い何かあったらすぐに連絡とれた方がいいだろ」


先生!まさか…!


「お前らお互いの連絡先、知っといた方が便利だぞ」


王子は眠たそうな顔で小さく頷いた。

先生…なんてイキな計らいを!!

自分のことしか考えてない人だと思ってたけど、ちょっと見直した!


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