天然王子
「ありがとうシュンくん、一つ学んだ☆」
「え?あぁ、うん?」
私はお礼の代わりにニカッと笑った。
「…時田さんってさぁ、よく笑うよね」
「え?それシュンくんでしょ?」
「え?」
シュンくんは意味がわからないというように首を傾げた。
「だって、いっつも太陽みたいにニコニコしてるじゃん!だからシュンくん見たら元気でる☆」
シュンくんの笑顔は、お日様の光みたいにあったかい笑顔。
「…飴、おいしー?」
「え?うん、おいしいよ?」
突然そんな質問を投げ掛けられて、私は疑問系に疑問系で返した。
―カシャン
私の後ろにはフェンスが
その横にはシュンが右手をついていた。
「え?ちょっ…近…」
私はとっさに横に目線をそらした
「じゃー…一口」
ビックリしてシュンくんを見ると、いつもの笑顔で笑っている。
どんどん近づいてくる顔、目をそらすことが出来なかった