天然王子
 

ってか"次郎"ってことはー…


「お兄ちゃんいるの?」

「ん、兄ちゃんは良一郎」


うわぁ…"良"と"善"って
めっちゃイイ兄弟じゃん☆


「いや…ほんと…いいと思うよ?"善次郎"くん」

「ありえねぇー…」

「だって私なんか春香だよ?フツー…?みたいな♪」

「いーじゃん春の香りとかなんか洒落てんじゃん…」


さっきから段々とテンションが急降下するシュンくん。

机を拭く手は、もう完全に止まっていた。

どうにかしてフォローしなきゃっ!


「あ、ほら!"善"ってシュンくんにピッタリじゃん!!
だってめっちゃ善い人だし!!!」


本当にそう思ってるよ?


「……俺、そんないーやつでもねぇよ?」

「またまたぁ謙遜しちゃって☆
褒められた時は素直に受け取るんだよっ!」


そう言って私は一人で納得して頷いた。

我ながら良いこと言ったかも


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