天然王子
 

そーっと、そーっとだけB組を覗いて見ることにした。


「……で、なんであんたらまで」

「だってちょっと気になんじゃん、ハルのライバル」

「暇だから」

「かわいい子好きだから♪」


とまあ約3名、余計に着いて来てしまった。

そーっと中を覗くと王子の隣の机には、見かけないかわいらしい女の子が座っていた。

目がくりくりしてて、ストレートロングの黒髪の子。
しかも超短めのスカートと、大胆に開いた胸元のボタン…


「ハルには出来ないお色気作戦じゃん…!」

「男にはたまんないね☆」


私は目線を下げて、寂しい自分の胸を見た。

………どーせっ!!


「でも肝心な広瀬寝そうじゃん…」


ほぉ〜ら!

いくら胸がおっきくたって王子が興味ないなら意味ないじゃんね!!

私はなぜか勝ち誇った気持ちになった。


「あ、ハルじゃん」

「ほんとだ」


目の前には巻き巻きの二人組。

実は最近仲良くなってたりして…♪


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