暗闇のラメント
目が覚める。

なんだか家で目覚めることが普通になるのが怖い。

と言ってもそれが一番良いんじゃない。

シャワーを浴びる。浴び終えてリビングに行くとお父さんが朝ごはんを食べていた。

「最近珍しく家なのが多いな。」

「たまたまよ。」

存在価値を考えさせられるからそんなこと聞いてほしくなかった。

だなんて、実の父に言えるはずもない。

今日は家に帰らず夜の町でもぶらつこうと思ってしまった。
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