暗闇のラメント
地元近くの駅から少し離れた一番賑わっている駅にやって来た。

ここなら私のことを知ってる人が居ないから(居るかもしれないけど)

私が私ではなく居られるような感覚。

明るい表通りではなく、キャバクラなどが列なっている裏通りに入る。

若い人やサラリーマンが多い。ボーイさんがうろうろとお客を捕まえている。

「そこのお姉さん♪」

来た来た。検討もつかないように装う。

「何でしょう?」

「お姉さん可愛いねー。君いくつ?」

「20歳よ?」

絶対に落ちるであろう笑顔で対応する。

「笑った顔もかわいー♪良かったら今から飲みに行こーよ。」

そうやって私は男の人に付いていくの。
< 113 / 167 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop