暗闇のラメント
気がついたら私は彦にぃにキスをしていた。

自分でも驚いた。

「マジで買われたいの?」

彦にぃも驚いている。

ここで無意識ですなんて言えないじゃない。

「なんて。キスなんて普通でしょ!?何動揺してるの?!」

なんだかおかしくて笑いが込み上げてきた。

本当にバカね!おかしすぎるわよ!

本当に…私の頭おかしいんじゃない…?

睨まれて少し胸が高鳴るなんて単なるドMじゃない。

ありえない。きっと何かの間違いよ。

私は一人で電車のなかで大声で笑っている。

「リイナ…一応公共の場だから…」

それでも笑う私。止める彦にぃ。そんなやり取りをしていたら駅についた。

「ま、本当に買いたくなったら、買われても良いわよ?」

「ってか、本当に売ってたの?」

「まあ、お金稼ぎはしてませんよ。」

彦にぃと居たら嫌なこと忘れた気がした。
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