暗闇のラメント

「ふーん。」

何か意味ありげな顔をされた気がする。

「な…何よ。」

「別に？ただ、いい加減気づいた方がいいんじゃないかなって思ってさ。」

なんか、前にミユにそんなこと言われた気がする…

気づくって何を？

もしかしてミユは私が彦にぃのこと好きだとでも思ってるのかしら？

「それならば違うからね？」

「は？」

「彦にぃはお兄ちゃんなの。分かります？」

ミユは少し怒っているような声で答えてきた。

「あのね。あたしから言わせてみればそれって防御線張ってるようにしか聞こえないの。好きとか嫌いとかそんな感情はリイナの問題だから何にも言わないけど、そうやって壁を作るの止めなさい。」

初めてミユに説教された気がする。

防御線…ねえ…。