暗闇のラメント
「まあ、部屋にパソコンあるからそれ起動させといて。あたし飲み物持ってくよ。」

そう言ってあたしはコップにお茶を注ぐ。

「あの…リイナさん。部屋には入れません…。」

そう言って彦にぃはリビングにやって来た。

入れないことはないだろう。だって足の踏み場がない訳じゃないし…

「え?分かった。今いく。」

お茶をもって部屋に向かってドアを開ける…

「あ…。」

すっかり忘れていた。朝洗濯物を畳んで仕舞っていなかった事を。

多分彦にぃは私の下着とか見てしまったのだろうか。

「ごめん片付ける。でも、気にしなくても良かったのに。」

「気にするって!!一応女の子なんだから男を部屋に入れるには無防備だろ!それに…。」

それに…?

「それに…。派手だろ…。」

彦にぃが顔を赤らめる。

それをいわれるとこっちも恥ずかしくなる。

「片付けたからもういいでしょ!!」
< 126 / 167 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop