暗闇のラメント
30分くらいその場に居合わせたが、

なかなか二人は波長が合うようで、私はそっと帰った。

家に帰ると11時になっていたが、家に明かりがついていなかった。

いつもならお父さんは帰ってきているはずなのに。

念のためケータイを開くとメールもなにもなかった。

まあ、いつか帰ってくれば問題ない。

そう思い、家に入り、寝る支度を始めた。

お風呂から上がると、お父さんが帰ってきていた。

「お前…居たんだな。」

まあ、3日に一度しか帰らないやつが三日連続帰ってきてるからね。

「そんなことより、今日は遅かったんだね。」

そう言うと、仕事じゃないぞ。言ってきた。

「実は、家のことをな、隣の川嶋さんに相談してきてな。そしたら、とりあえず、留学中とその後面倒見てくれるそうな。」

なんか図々しいような…

「そうなんだ。帰ってきたらできる限り早くに家探すようにはするね。」

「そうだな。父さんのところに荷物だけでもと思ったが、東京だしめんどくさいだろ?」

確かに…。

でも、人様に迷惑をかけるというのは気が引ける…。

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